アニメ彷彿の新型ロボ、日立が福島原発に投入へ 変形メカに戦車型…汚染水調査用

2014.3.10 16:52

日立製作所が福島第一原発の汚染水漏れに対応するために開発した水中走行遊泳型ロボット=10日、東京都千代田区(黄金崎元撮影)

日立製作所が福島第一原発の汚染水漏れに対応するために開発した水中走行遊泳型ロボット=10日、東京都千代田区(黄金崎元撮影)【拡大】

  • 日立製作所が福島第一原発の汚染水漏れに対応するために開発した形状変化型ロボット=10日、東京都千代田区(黄金崎元撮影)

 日立製作所と子会社の日立GEニュークリア・エナジー(茨城県日立市)は10日、福島第一原発内の汚染水漏れを調査するロボット2機種を共同開発したと発表した。変形メカあり、戦車のようにキャタピラーで水底を進むメカありと、アニメに登場するロボットを彷彿(ほうふつ)とさせる。

 遠隔操作で水中での障害物の回避や配管内、段差のある場所でも移動できる。日立は今後、資源エネルギー庁や東京電力などと設計面の詳細を詰めて、現場への投入を目指す。

 水中走行遊泳型ロボットは、水で満たされた原発の建屋内でも調査できる。戦車のようにキャタピラーで走行条件が悪い水底を進み、障害物がある場合、遊泳し、回避できる。壁面に吸着して走行できる機能も搭載している。

 もうひとつの形状変化型ロボットは、縦長に変形し、直径10センチメートルの配管を通過できるほか、段差のある場所でも平面走行できる。配管から抜けた後には形状を変えてカメラ撮影も行える。

 福島第一原発は、圧力容器内の冷却のため、水を注入しているが、その一部は原子炉建家内で漏洩(ろうえい)し、放射性物質を含む汚染水となっている。汚染水を減らすには建屋内の漏洩場所を特定し、補修する必要があり、今回の調査ロボットの活用が期待されている。

 福島第一原発の1~3号機は、炉心溶解(メルトダウン)を起こし、原子炉内は放射線量が高く、人が作業できない状態が続いている。三菱重工業も2月に遠隔作業ロボットを投入。調査用・作業用ロボットの活用が相次いでいる。

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