◆ホンダ500万台視野
同社は燃費・環境性能の高い燃料噴射装置(FI)の搭載を進めており、今年上期(1~6月期)までに全車種へ搭載予定だ。ガソリン代が節約でき、乗り心地も改善され、販売増の大きな武器になると同社幹部はみている。
インドネシアは昨年、低燃費・低価格車への優遇税制「低価格グリーン・カー(LCGC)プログラム」が始動し、四輪車部門では100万円を切る小型車が各メーカーから発売された。安価な四輪車が二輪車の需要を奪うとの見方も出ている。しかし、井沼社長は「(四輪車と二輪車は)まだ価格差が大きく、購入層が異なる。もともと中古四輪車は100万円を切る価格帯が中心だったが、二輪車への大きな影響はなかった。四輪車も二輪車も持つという家庭が増えるのではないか」として、二輪車販売への影響はないとの見解を示す。
インドネシアの二輪車保有台数は12年に国民4人に1台だったのが、昨年は3.7人に1台まで増えた。ホンダは2.5人に1台までは普及するとみており、今後も販売促進を図る意向だ。(インドネシア邦字紙「じゃかるた新聞」編集委員 上野太郎)