スマートフォン(高機能携帯電話)の普及を背景に、2014年は高速データ通信サービス「LTE」の速度、エリアが拡充される見通しだ。NTTドコモは東京・名古屋・大阪地域の1.7ギガヘルツ周波数で展開している第3世代(3G)サービス「FOMA」のLTEへの移行を進めており、毎秒最大150メガビットの高速データ通信地域が拡大。東名阪以外では1.5ギガヘルツ周波数でLTEの利用範囲を順次拡大し、毎秒最大112.5メガビットのサービスを全国主要地域で提供する。KDDIやソフトバンクモバイルも100メガビット以上のLTEサービスの広域化を急ぐ。
LTE網が全国に行き渡れば、LTEを使ってIP(インターネット・プロトコル)電話を可能にする「VoLTE(ボイス・オーバーLTE)」の展開が現実味を帯びる。ボルテと呼ばれるこの技術は高速伝送で遅延も生じにくいため通話品質が高く、スマホの通話料引き下げや定額通話料の実現も期待される。画像や文字、音声など多様で大容量のデータを扱うため通信網の利用効率が高まり、通信コストが低減できるからだ。