■アジア代表するグローバル企業へ
--急遽(きゅうきょ)の再登板から1年での社長交代を発表した
「聖域を設けずに選考した。世界に伍(ご)して戦う企業になるには、グローバルな人材が必要。次期社長の魚谷雅彦氏は日本人でありながら、まさにそうした人材だ」
--1年を振り返って
「日本全体の景況感が好転した。消費者に明るさも出て、長らくデフレから抜け出せなかった化粧品業界も、数量の伸びを金額の伸びが上回るようになった。中価格帯の商品が見直されるようになり、資生堂の店頭売り上げも前年を上回るようになった」
--海外事業の状況は
「中国では厳しい状況が続くが一時期の状況は脱した。米国は全体に持ち直し基調にあり、欧州は伸び悩むがブランド価値の向上に注力し、景気回復で一気に攻めたい。インド、インドネシア、中東に合弁や完全子会社の拠点を持ち、来年から本格稼働させる。資生堂がアジアを代表するグローバル企業になる道筋が見えてきた」