■日本流サービスと融合 ベトナム市場開拓
二輪の新車販売台数が世界第4位のバイク大国、ベトナム。伊藤忠商事はホンダとともにバイク保険付き総合会員サービス「ホンダプラス」を同国で展開している。伊藤忠の保険ビジネスのノウハウと、現地での知名度が高いホンダの販売網というそれぞれの強みの融合が成功した要因だ。
◆ホンダと二人三脚
巨大ショッピングモールが建ち並ぶ、ベトナム最大都市・ホーチミンの目抜き通り。赤や青のスタイリッシュなスクーターやバイクを乗りこなす若者の姿が目立つ。ホンダは、同国で6割以上のシェアを握っており、ホーチミンでは「ホンダ」がバイクの一般名称になっているほどだ。
伊藤忠商事は昨年9月、ホンダと二人三脚で、同国にホンダプラスを導入した。同月に設立された保険代理店「コスモス・サービシズ・ベトナム」の契約件数は、営業開始1年間で約5万件に達しており、3年後には6倍の30万件の目標を掲げる。
契約好調の理由の一つは、サービスの充実度だ。通常、バイク保険といえば、盗難や事故時の対人、対物の補償サービスだが、ホンダプラスは保険はもちろん、イベント情報や安全運転講習、割引サービスなどが受けられる。