アサヒビールとキリンビールのビール大手2社は12日、主力ビール商品の新戦略を発表した。アサヒは中元やお歳暮ギフト向けに限定販売した高級ビール「スーパードライ ドライプレミアム」を来年2月18日から通年販売するほか、キリンも「キリン一番搾り生ビール」を改良する。ビール市場の縮小が続く中、定番商品の強化で消費を喚起する。
ドライプレミアムは、アサヒが今年の中元商戦からギフト専用として投入した。中元では目標の約2.7倍となる189万セットを販売。お歳暮用でも売り上げを伸ばしており、目標の年間320万セット達成が見込まれる。
消費者からは、「ギフト以外でも手に入れたい」との要望が強く、原材料確保の見通しは立ったことから、通年販売に踏み切った。通年タイプではアルコール度数を5.5%から6%に変更するなど、贅沢なコクを感じられるように改良している。店頭での想定価格(350ミリリットル缶)は、250円前後で、約320万~330万ケース(1ケース大びん20本換算)の販売を目指す。