【北京=早坂礼子】日中経済協会の訪中団は21日、北京市内のホテルで中国工業情報省の蘇波(そ・は)次官ら幹部と会談した。
張富士夫団長(トヨタ自動車名誉会長)は中国の経済構造改革に盛り込まれた過剰生産設備の淘汰(とうた)について「個別の地方政府が科学的根拠を示さないまま、日本企業を閉め出すことがないよう配慮してほしい」と述べ、セメント業界などに対する公正な対応を求めた。
蘇次官は「技術や省エネなどが進んでいる会社なら閉め出すことはない」との考えを示し「中日経済は相互補完関係にある。手を携えるべきだ」と強調した。
18日から訪中している代表団は同日、北京での主要日程を終え、山西省を視察する団員らを除いて帰国する。