日中経済協会は14日、東京都内で18日に北京に出発する2013年度訪中代表団の結団式を開いた。団長を務める張富士夫会長(トヨタ自動車名誉会長)は「日中関係はいまなお厳しい状況にあるが、経済分野の相互補完基調に変化はない。中国の指導者との意見交換を通じて揺るぎない日中関係の構築に貢献したい」と昨年9月の尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化以来冷え込んだままの両国関係の改善に意欲を示した。今井敬名誉顧問(新日鉄住金名誉会長)も「経済人として少しでも友好の実績が上げられるよう祈っている」とあいさつした。
日中経協は1975年度から毎年訪中団を派遣してきた。今年の参加者は張、今井両氏のほか、経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)、川村隆副会長(日立製作所会長)ら財界人77人を含む178人で、2011年度の182人に次ぐ過去最大規模。昨年度の派遣は9月の尖閣諸島国有化で今年3月に延期され、規模も21人と縮小を余儀なくされただけに関係者は前回の無念を取り戻そうと意気込んでいる。