中元商戦が終わったばかりというのに、早くも年末に向けたビールの歳暮商戦が始まった。アサヒビールが今年発売した贈答専門の「ドライプレミアム」が中元商戦でヒットしたことを受け、各社は期間限定商品を組み込んだ新たなギフトセットを提案するなど“目新しさ”を訴える。今年の中元用ビール出荷量が2001年の統計整備後初めて前年を上回った勢いそのままに歳暮需要の拡大も狙う。
他社に先駆けたのは、高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」(プレモル)を展開するサントリー酒類。10月上旬から販売するギフトセットに、今月24日に発売するプレモルの期間限定商品「ザ・プレミアム・モルツ〈コクのブレンド〉」を組み込んだ。
これまで黒ビール「プレモル〈黒〉」と組み合わせたギフト商品はあったが、プレモルブランド3種を扱うのは初めて。仙波匠常務は「定番品が好まれる一方で、限定品や新商品を贈答したいニーズもある」と分析する。“限定”という希少性を訴求した提案で、歳暮用セットで前年比12%増の216万セットの販売を目指す。