販売促進を担う取引業者に省エネルギー機器の販売量に応じて「二酸化炭素(CO2)排出枠」を無償で配り、中小企業の環境対策促進と商機拡大を両立する-。そんな取り組みで実績を積むのが機械商社大手の山善だ。排出枠を活用し環境貢献とビジネスを両立する先進事例として注目を集めそうだ。
独自認証マーク付与
山善は2008年、家庭・産業用環境機器の普及に向けた「グリーンボールプロジェクト(GBP)」を発足させた。対象は、空気の力で湯を沸かす高効率給湯器「エコキュート」や省エネ型エアコンなどと多彩だ。それらを扱う住宅設備・機械工具の販売業者などを巻き込み、すでに900社超が参加した。
参加する利点は、GBP対象の「環境優良機器」を仕入れて販促することを条件に排出枠を受け取り、環境姿勢をPRできることだ。参加各社が対象機器を販売し、それによって達成される「年間CO2削減効果量」を算定し同量の排出枠に交換する。一連の活動が適切に行われたかは第三者機関が認証する。