オーブンレンジをめぐって家電各社が熱い戦いを繰り広げている。水蒸気の役割に着目し、「焼き蒸し」調理や油を使わない揚げ物「ノンフライ」調理ができる高機能タイプの販売を強化。シャープが11日に発表した新製品は水蒸気を発生させるエンジンの出力を高め、調理時間を大幅に短縮した。来春に予定される消費税増税で税込み価格が上昇するのを前に、各社はヘルシーな料理が簡単にできる性能をアピールし、健康志向のユーザーを取り込もうと懸命だ。
シャープは、過熱水蒸気で調理するオーブンレンジ「ヘルシオ」の新製品4機種(想定価格約6万~16万円)を8月23日に発売する。水蒸気の効果で、老化の一因とされるタンパク質の生成や、疲労回復効果が期待できるタウリンなどの栄養素の流出を抑えられるという。
一部機種には自社開発の人工知能「ココロエンジン」を搭載。ロボット掃除機「ココロボ」のように、会話で和ませる遊び心で、調理を手助けしてくれる。新たに加えたシニア向け機種では、例えば取り忘れを検知すると「料理が入ったままですよ」と声で知らせてくれる。