同社の調理システム事業部の冨林達実事業部長は「おいしさと健康にこだわり、差別化を図りたい」と強気で、4機種で月2万4000台の販売を目指す。
2013年度のオーブンレンジの国内販売台数は、シャープによると279万台と前年度比6.2%増となる見通しで、家電各社が相次いで投入している高機能タイプも順調な売れ行きだ。
パナソニックは、高機能オーブンレンジ「3つ星ビストロ」の新製品を6月に発売。ボイラーの熱効率を高めるなど機能をアップし、10分で調理できるメニューを加えた。30~40代の共働き世帯を中心に売り込んでいる。日立アプライアンスと東芝ホームアプライアンスも焼き蒸しメニューを強化する。
海外勢では、オランダ家電大手フィリップスの油を使わず揚げ物ができる調理家電「ノンフライヤー」が、一部で品切れが出るほどの売れ行き。家庭で調理する「内食」ブームを追い風に、味にも健康にもこだわりたい消費者の胃袋をつかもうと、商戦が過熱している。(米沢文)