HV市場は、プリウス、アクアを中心にトヨタ車がシェア75・4%(24年)と圧倒的な強さを誇る。軽自動車を含めた国内新車市場に占めるHVの割合が24年に約18%に高まる中、各社がHVに力を入れるのは、トヨタの独走を何としてでも食い止めたいからだ。
一方、トヨタもHVをさらに充実させる。8月には主力車種「カローラ」にHVを追加する予定。燃費性能はプリウスの32・6キロを上回る見通しで、価格も抑える。同社の新車全体に占めるHVの割合は約4割だが、カローラの投入でさらにその割合は高まる。昨年末に発売した「クラウン」のHVモデルも好調な売れ行きとなっている。
19年に8万6千台、13車種だった国内HV市場だが、24年には89万9千台、43車種に急拡大。各社のHV販売競争が激しくなることで、「今年は90万台超えは確実」(自動車大手幹部)。日本でHVの存在感はさらに増すことになる。