他の観光スポットに比べ、もともとタワーはリピート率が低い施設といわれる。
東京タワーは開業2年目の1959年度に493万人、翌年度は410万人と、入場者数が大幅に減った。今後、入場料の割高感がより一層強まれば、客足が遠のく可能性もある。「初年度の大成功をいかに継続できるか」(野村証券の広兼賢治アナリスト)が問題だ。
幅広い客層を誇るスカイツリーだが、修学旅行などの団体客は過熱人気で半年前から受け付ける予約ができず、あきらめるケースもある。外国人の割合も全体の1割に満たない。
「スカイツリー(の好調)は日本が元気になる一つの起爆剤といえる」(根津社長)とはいえ、新鮮味をなくさずにリピーターを引き留め、新たな固定客をどうつかむか。真価が問われるのは、目新しさが薄れるこれからだ。(井田通人)