その約10年後。EVでベンチャー企業の立ち上げを目指していたGLMの小間裕康社長が「幻の名車」の話を聞きつけ、別会社と交渉。商標権や開発設計図などの権利を譲り受けることが決まり、EVとして復活することになった。
安全設計、車体部分の特許取得
GLMは車体部分に外装部分を上からはめ込む生産方式を採用している。トミーカイラZZ以外の外装部分に変更すれば、さまざまなデザインの車種のEV版を展開できる。
こうした生産方法ができるのは、車体部分が外装がなくても走行できるほど、すべての性能をカバーした安全設計になっているためだ。車体部分の特許も取得した。
たとえば、シートベルトは3トンの力に耐えられる設計。また、人が乗る中央部分は強度を高めたアルミを使用し、前後部分は衝撃を吸収しやすいよう鉄パイプで仕上げている。