コストと品質 重点の置き方見極め
各社の競争が激化するなか、ソフトバンクモバイルが2月末に発売予定の「スラーヤ」が台風の目となりそうだ。スラーヤは、アラブ首長国連邦(UAE)の衛星を利用したサービスで、通常の携帯電話並みの小型軽量と端末価格が5万5000円前後と最安値に設定する。
しかも、端末価格を毎月の通信料金から割り引く方式で実質0円とするため、初期投資を大幅に抑えられる。通信料金も月額2000円の追加で1分40円と4分の1に引き下げる。KDDIは「(価格破壊で実績のある)ソフトバンクだけに気になるが、10万規模の市場でどこまでやるのか」(沢池宣英・ソリューション営業本部メディア営業部担当部長)と警戒している。
ドコモも「コストと品質・安心感という相反するニーズがあるが、どこに重きを置くか、見極めていきたい」(法人事業部の横島聡・衛星ビジネス・販売推進担当課長)と慎重な姿勢をみせる。