ただ、おしゃれ路線に傾きすぎて、老眼鏡やドライバーなどのおなじみのものを置かない店作りは、若い女性には受け入れられたが、従来の100均を支持する中高年の消費者の反感を買ってしまった。
そこで、雑貨類を店頭に並べ、洗面器や雑巾など実用品を奥に陳列するなどの工夫を行い、店側が目指すスタイリッシュな店作りと消費者のニーズとのバランスを取っているという。
「おしゃれ」と「使える」が共存する店作り。岡野社長は「結局売れるのは実用品。でも、雑貨店の要素を取り入れることで、入ってみたい、と思ってもらえたり、『わあ、かわいい』と目で見る楽しみを感じてもらえるようにしたい」と意気込む。
遠くても行きたい…目指すは“非コンビニ”
安さをウリにするのではなく、ライフスタイルそのものを提案できる雑貨店を目指しているのが、「イルピアット」。約10年前、「オヤジの町」のイメージが強かった大阪・京橋が再開発され、おしゃれな店ができはじめたころに、京阪電車の高架下に1号店を構えた。今年6月には大阪府枚方市にも出店している。