ボーナス商戦を前に白物家電市場が活況だ。国内では、節電意識の高まりから、5月の国内出荷額が2カ月ぶりにプラスに転換。経済成長とともに需要の急拡大が見込まれる新興国を中心に海外進出の動きも加速している。一方、テレビなどの映像機器は、5月の国内出荷が10カ月連続の前年割れと、“家電の顔”はテレビから白物家電へと移りつつある。
日本電機工業会(JEMA)が25日発表したエアコンや冷蔵庫など白物家電の5月の国内出荷額は、前年同月比3.3%増の1900億円となり、2カ月ぶりのプラス。冷蔵庫が7.5%増の323億円、洗濯機が3.6%増の222億円、ルームエアコンが10.2%増の740億円と主力製品が好調だった。
各社とも海外市場の開拓も積極的で、パナソニックは世界市場での家電事業で、エアコンや冷蔵庫などの白物家電の販売比率(金額ベース)が、テレビや録画機などのAV(音響・映像)機器を初めて上回る見通しとなっている。