ほぼ毎日訪れているという70代の女性は「ここに来れば同年代の知り合いがいる。少ないお金で長く楽しめるのもいい」と語り、夫婦で参加した自営業の男性(62)は「昔のゲームセンターは、薄暗くてたばこの煙が立ちこめ、子供や孫を遊ばせたくない場所だった。こういう場所なら反対もしない」と感心した様子。孫と参加した70代の女性も「孫がやっているのを見てやってみたくなった。いつか一緒に遊びたい」と笑顔を浮かべていた。
これまでゲーム愛好家向けから、家族や高齢者が楽しめる「アミューズメント施設」への転換で目指すゲームセンター復権。直接的なブランド戦略とはいえないが、参加者のひとりが「ゲームはよく知らなかったけど、孫に頼まれたら、ここ(カプコン)のゲームなら買っても大丈夫かな、と思うようになった」と語るように、思わぬ“副産物”もうかがえる。
年末に向けて今後も多くの新作が発売予定で、人気シリーズの最新作「モンスターハンター4(仮称)」の開発も進められている。従来のゲーム市場が漸減傾向にある中、カプコンの好調がどこまで続くのか、注目される。(伊豆丸亮)