能力が満たなければ通常の給与体系になるというが、中堅社員の一人は「もうかっているといえ、総合職の給料は、そこまで高くはない。うらやましい限りだ」と漏らした。
DeNAの最大ライバルであるグリーも18日、大学と大学院の新卒者に最大1500万円の年収を用意すると公表した。
「エンジニアにかかわらず、総合職でも優秀な社員には相応の報酬を支給する」と同社の担当者。交流ゲームで覇権を争う両社は、“青田買い”でも激しく火花を散らしている。
引き抜き合戦
人材争奪戦は、まず中途採用で幕を開けた。昨年8月にDeNAとグリーに加え、動画サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴが相次いで、「入社一時金」の導入を発表した。いずれも中途採用の技術者に転居費用などとして200万~252万円を支給する。その後、500万円を支給する会社も現れた。
ネットサービスのサイバーエージェントは、社外の技術者を対象とした無料講座を通じて、人材を集めている。
最終課題に合格すると、採用内定が出る。同社では、全社員に占める技術系の割合が約37%に上り、2年前の約11%から3倍にもなった。さらに、10月からの1年間で新卒と中途合わせて300人の技術者の採用を予定している。
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