マツダ、2019年にEV参入 まず北米から、PHVは21年以降に

 
インタビューに応じるマツダの小飼雅道社長=15日、東京都千代田区
インタビューに応じるマツダの小飼雅道社長=15日、東京都千代田区

 マツダは17日、2019年に電気自動車(EV)に本格参入することを明らかにした。まず北米で売り出し、中国や欧州などに販売地域を広げる。EVの開発に際しては業務提携しているトヨタ自動車との協業を検討する。また21年以降には家庭の電源で充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)にも参入。北米や中国などで広がるEVやPHVを重視した環境規制強化の流れに対応する。

 EV、PHVの参入計画は、17日までに産経新聞など報道各社の取材に応じたマツダの小飼雅道社長が明らかにした。小飼社長は、世界的に排ガス規制の強化が広がる中で「EV、PHVにも前向きに取り組まないといけない」と述べた。

 マツダは現在、小型車の「デミオ」をベースにしたEVの走行実験を国内で行っているが、19年に投入するEVは「マツダらしさを出したい」と説明した。PHVについては、技術開発中で、21年以降に大型車への採用を検討するとした。

 一方、来年後半には米国でディーゼル車を投入することも表明。独自の低燃費技術で米国の厳しい排ガス規制をクリアするめどがついたためで、17年に全面改良するスポーツ用多目的車(SUV)「CXー5」にディーゼル車を設定する。

 ディーゼル車をめぐっては、昨年、ドイツ大手のフォルクスワーゲン(VW)で不正な排ガス規制逃れが発覚。イメージ悪化で敬遠の動きも懸念されるが、小飼社長は「しっかり顧客を獲得したい」と述べた。