2億3000万円を電通が過大請求 ネット広告で111社に

 

 電通は23日、インターネット広告の代金の一部を企業に過大請求していた、と発表した。22日までの約4年間に確認された過大請求は約2億3000万円、対象企業はトヨタ自動車など111社。広告主には過大に請求した分を返金し、補償も検討する。原因を究明した上で、年内をめどに抜本的な再発防止策をまとめる。

 過大請求があったのは、ネット上に帯状に表示されるバナー広告や動画広告などのサービス。掲載期間のずれや未掲載、運用実績の虚偽報告などにより、633件で過大請求していた。なかでも未掲載にもかかわらず架空請求したのは14件、金額は約320万円。

 今年7月に広告主からの指摘で判明した。12月まで社内調査を継続し、過大請求がさらに膨らむ可能性もある。都内で会見した中本祥一副社長は「管理体制が不十分だった。関係者におわびする」と陳謝した。