セブン&アイ、鈴木会長は名誉顧問に 影響力を限定、執務室も本社から移転

 

 セブン&アイ・ホールディングスが26日の株主総会で退任予定の鈴木敏文会長兼最高経営責任者=CEO=(83)を名誉顧問に就ける人事を決めたことが25日、分かった。

 鈴木氏の退任後の肩書をめぐっては、鈴木氏周辺が最高顧問を提示していた。しかし、セブン&アイの新社長に就任予定の中核子会社のセブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一・社長兼最高執行責任者=COO=(58)や社外取締役が、「全ての顧問の上という形で影響力が残る」と難色を示し、名誉顧問や特別顧問などにするよう要求していた。

 また、鈴木氏の執務室についても、東京都千代田区の本社から別の場所に移る見通しとなった。執務室についても、井阪氏らは鈴木氏の影響が残ることを懸念し、本社から出ていくことを求めていた。

 肩書、執務室の場所ともに、井阪氏らの要求を鈴木氏が全面的に受け入れた形となり、総会後の井阪氏の新体制に対する、鈴木氏の影響力は限られそうだ。