スバル、EV概念を変える車種投入 「街乗り用を想定せず」独自開発へ
富士重工業の吉永泰之社長は20日までに、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、「2021年にスバルらしい走りを楽しめる電気自動車(EV)を投入したい」と述べた。18年に発売するプラグインハイブリッド車(PHV)に加えてEVもラインアップし、環境規制に対応する。
富士重の主力市場の米国では、18年から販売台数の一定割合をEVやPHVにする規制が始まる。吉永社長は「規制に合わせて(環境対応車を)投入する」と説明。高級EVを販売する米テスラモーターズを例に挙げ、「EVの概念を変えるような車種を投入したい」と話した。
ハイブリッド車(HV)では提携するトヨタ自動車から技術供与を受けたが、「(他社のような)航続距離の短い街乗り用を想定していない」として独自に開発する方針を示した。
また、創業100周年を迎える来年4月に社名をブランド名の「スバル」に変更することについて、「ブランドを磨く一環として、社名を統一して力を結集したい」と説明した。
富士重は17年3月期の世界販売を105万台として、初の100万台超えを計画する。これを受け、18年度に生産能力を約113万台まで増やす計画で、吉永社長は「当面は大丈夫だ」と語った。
三菱自動車に端を発したメーカーの燃費データ不正問題は、「自動車産業(全体)が不正をやっていると思われるのを心配している」と危機感を示した。
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