鈴木氏は「顧問として」 井阪セブン次期社長「最高」を否定

 
セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一新社長

 セブン&アイ・ホールディングスの新社長に昇格する子会社のセブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長兼最高執行責任者(COO、58)は8日までにフジサンケイビジネスアイの取材に応じ、鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO、83)の退任後の処遇について、「名誉顧問や特別顧問とか名称はいくつか出ているが、顧問として残っていただく」と述べた。

 社外取締役から反対意見が出ていた最高顧問については、「全部の上という感じで収まりが悪い」と否定した。

 鈴木氏の後を受ける形でグループトップとなることについては、「身の引き締まる思い。一生懸命務めさせていただく」と述べた。井阪氏の社長退任を提案し、対立した鈴木氏については、「入社以来薫陶を受けてきて、心から尊敬している」と強調。

 4月19日の取締役会で井阪氏の昇格が鈴木氏を含む満場一致で決まったことで、「(鈴木氏とは)それまでと対応を変えて冷静な話し合いができている」と明かした。4月7日の取締役会で井阪氏の退任に賛成した取締役も残っているが、「決して社内不和とかはない」と経営への影響は否定した。

 一連の人事をめぐる混乱については陳謝した上で、「新体制では意思決定のプロセスの透明性、公平性をしっかり担保する」と今後に生かす考えも示した。

 不振が続く総合スーパーのイトーヨーカ堂や百貨店のそごう・西武の改革については、「各事業会社と目標を共有し、機動的に対応していく」と述べた。