イオンが共通ポイント参入 「WAONポイント」を他社に開放

 

 流通大手のイオンが、電子マネーで決済したときにポイントたまる同社独自の「WAON(ワオン)ポイント」を他社に開放して、グループ外の他の小売り店で現金で買い物した際にポイントが付くサービスを始めることが9日、分かった。使い勝手を高めて新規会員の囲い込みを目指す。

 電子マネー機能のない共通ポイントカード「ワオンポイントカード」を6月にも新規導入する。原則200円の買い物で1ポイントが貯まる仕組みとする。同社の電子マネー「ワオン」を使う顧客などへは買い物時のポイント付与を増やし、電子マネーの利用拡大も狙う。

 イオンは、傘下のグループ各社がそれぞれ、ポイントが付くメンバーカードを発行しているが、一定の移行期間を経て、ワオンポイントへ一本化する方針だ。

 共通ポイント市場では、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)系のTポイント・ジャパンの「Tポイント」や、三菱商事系のロイヤリティマーケティングの「Ponta(ポンタ)」が先行する。Tポイントの会員数は約5700万人、ポンタは約7400万人で、イオンは新規ポイントサービス提供で会員の拡大につなげる。