ネットショッピングのハードル下げた「ケータイ払い」 安心・安全と共通ポイントで利用拡大
総務省の統計によると平成27年にネットショッピングを利用した二人以上の世帯の割合は27.6%だった。調査を始めた平成14年の5倍に増加したが、ネット上の取引に不安を抱く人もまだ少なくない。NTTドコモは通信キャリアとしての強みを生かした「ドコモ ケータイ払い」でネットショッピングの可能性を広げたいとしている。
ケータイ払いはネットで購入した代金を毎月の料金とまとめて支払うサービス。「以前はゲームなどのデジタルコンテンツの利用が多かったが、最近はスマホが普及した影響でフリーマーケットアプリを利用する女性が増えている」とドコモのプラットフォームビジネス推進部の大浦勇亮氏は話す。
一般的なネットショッピングと違うのはクレジットカードが要らないところ。購入サイトごとにクレジットカード番号などを入力して決済をするのではなく、購入手続きの際にはドコモのサイトに移動してドコモの暗証番号を入力して決済する。
今では当たり前になった代金立て替えの仕組みには利便性の向上だけでなくネットで買い物をするハードルを下げる効果もある。
平成27年版情報通信白書によるとネットショッピング利用率は20代から60代までの全年代で6割を超えているが、60代の40.0%が「決済手段のセキュリティーに不安があるから」、36.2%が「事業者の信頼性が低いから」利用しないと回答しており、いずれも他の年代より高い数値を示した。通信大手のドコモが仲介をし、取引の安全性と安心感を高めることで幅広い年齢層が利用しやすくなるようだ。
一方で携帯電話の契約者情報と照らし合わせて使いすぎを抑える仕組みもある。毎月の限度額は5万円だが未成年の契約者は1万円に設定されており「(未成年は)お小遣いの範囲で収まっている」(大浦氏)という。
安心・安全と並ぶもうひとつの特徴が共通ポイントのdポイントだ。ケータイ払いに対応するサイトの買い物では購入金額に応じて1%のポイントが貯まる。さらにDHCオンラインショップやソニーストアなどの「dケータイ払いプラス」加盟店ではキャンペーンでポイントが貯まりやすくなっている上にポイントで支払いもできる。
毎月の携帯電話料金の支払いでポイントが付与されるのも特徴で「dカードGOLD」利用者なら最大10%と付与率が高い。大浦氏は「意識せずとも貯まっていくのがdポイント。誰もがケータイ払いで便利にものを買えるようにしていきたい」と意気込みを語った。
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