ペッパーを介護現場で検証 服薬管理や脳トレに活用

 

 ソフトバンクロボティクス(SBR)は3日、福祉ソフトウエア大手のエヌ・デーソフトウェア(山形県南陽市)と共同で、高齢者介護現場でヒト型ロボット「ペッパー」の活用を目指し実証実験を始めた。認知症の高齢者の介護にロボットがどれだけ活用できるかを検証する。

 川崎市幸区の介護老人福祉施設で、エヌ社の福祉業務支援ソフトウエアを活用。入居者の健康情報などをペッパーに取り込み、ペッパーが入居者と「お薬は飲みましたか」などの会話で服薬管理したり、脳トレなどのレクリエーションを行う。実験に参加する入居者は約20人で、80代の要介護度の高い高齢者が中心という。

 エヌ社によると、今後は、高齢者の出身地などの情報を取り込んで、昔の映像を見せる機能などをペッパーに持たせるソフトの開発につなげるという。

 SBRはこれまでもペッパーの医療・介護分野での活用に取り組んでおり、今回の実験は総務省の調査事業の一環としてエヌ社と共同で実施した。