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ドコモ、LTEつながりやすく 屋内用小型基地局装置で電波改善へ

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ドコモ、LTEつながりやすく 屋内用小型基地局装置で電波改善へ

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 KDDIやソフトバンクに対抗

 NTTドコモはスマートフォン(高機能携帯電話)向け高速データ通信サービス「LTE」(サービス名クロッシィ)用の屋内用小型基地局装置を開発、LTEがつながりにくいエリアの電波改善を進める。

 現在は携帯電話サービス「FOMA」専用に提供している装置をLTEにも対応させることで、都市部のビル内や住宅内のつながりにくさを改善し、LTEの人口カバー率で先行するKDDIやソフトバンクに対抗する。

 屋内用小型基地局装置はフェムトセルと呼ばれ、電波の届く範囲は半径50メートル以内。携帯電話各社が現行の携帯電話サービスで、住宅内や小規模事業所などの電波改善用に無償または有償で提供しており、ドコモも数千台を配布している。

 ドコモはフェムトセルをLTE用に活用し、都市部などで電波状況のよくない場所に積極的に増設。LTEの利用が可能なエリアを拡大する。

 これとは別に、都市部など人口密集地などの主要基地局のアンテナ本数を現行の3本(各アンテナが120度をカバー)から6本(同60度をカバー)に増設し、利用者の増加に伴う電波状況の悪化を防ぐ。

 LTEに使える周波数幅が少ない

 LTEは現行の第3世代(3G)携帯電話規格をもとに開発された高速データ通信サービスで、携帯大手3社が提供エリア拡大で激しく競争。ソフトバンクとKDDIは年度内に人口カバー率9割を超えるが、LTEに使える周波数幅が少ないドコモは75%にとどまる。

 通信速度は、現在は最大毎秒37.5メガビットが主流だが、75メガビットで利用できるエリアも増加。

 ドコモは16日に光ファイバーと同じ100メガビットのサービスを新潟市、金沢市をはじめ、北陸、四国など7都市で開始する。

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