円急騰、企業業績の下方修正も 本格的な景気回復が遠のく懸念 (1/2ページ)

2016.1.8 06:08

 東京外国為替市場で7日、一時1ドル=117円台まで円高ドル安が進んだことで、2016年3月期の業績予想を下方修正する企業が出てきそうだ。株安も含み益を縮小させるため、上場企業の過去最高益更新は危うくなってきた。経営者の心理が冷え込めば、設備投資や賃上げが抑制され、本格的な景気回復が遠のく懸念もある。

 昨年12月の日銀企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業・製造業の今期想定為替レートは119円40銭(上期実績120円84銭、下期予想118円)で、117円台は下期予想より円高に振れる。経営環境を厳しく見積もる国内企業が多い中、短観の想定レートを上回る円高は異例だ。

 三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長は「117円まで円高が進んだのは想定外で、一過性であることを願っている」と懸念。トヨタ自動車の豊田章男社長も「急に(生産拠点を)移せないので、為替は安定してほしい」とこぼす。

 SMBC日興証券が昨年11月にまとめた東証1部上場企業の今期の経常利益予想(金融を除く)は、前期比9.4%増の37兆3000億円と過去最高を更新する見通しだった。

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