■幸福実現党党首・釈量子
--従来の武器輸出三原則に代わり武器や関連技術の輸出に関する新たな方針となる「防衛装備移転三原則」が閣議決定されました
旧三原則は、1967年に打ち出された当初は共産圏などへの武器の輸出を禁じていましたが、76年には事実上の全面禁輸へと拡大。83年、米国への武器技術供与を例外として認めて以来、最新鋭ステルス戦闘機「F35」の共同開発への参画などの例外化措置が積み重なり、旧原則の形骸化が指摘されてきました。
新原則の下では、一定の審査を経れば装備品の輸出が可能となります。一貫して旧三原則の撤廃を訴えてきた幸福実現党として、今回の決定は極めて妥当な判断だと考えます。
--輸出拡大に道を開く新三原則により、わが国が「死の商人」と化すのではないかとの危惧も広がっています
憲法9条と並んで日本の平和主義の象徴とされた旧三原則の撤廃により、左翼系メディアには、日本が軍国主義への道をひた走るかのような論調も見られます。しかし、これはミスリードも甚だしいと思います。
技術の向上やコスト削減の観点から、戦闘機などの装備品については共同開発が世界のトレンドとなっています。旧三原則の下で、日本は世界の潮流から取り残されてきました。わが国のみが、策定されて半世紀近くがたとうとする方針に縛られていては、国益を損なう一方でしょう。