内閣府は17日公表した3月の月例経済報告で、景気の基調判断を、3カ月連続で「緩やかに回復している」とした上、4月の消費税率引き上げを前に、「駆け込み需要が強まっている」との表現を加えた。個別項目ごとの判断でも、本格化する駆け込み需要の影響が色濃く反映された。
項目別では、輸送機械などが好調の生産を、「緩やかに増加している」から、「駆け込み需要の影響もあって、増加している」と8カ月ぶりに上方修正。一方、9月に駆け込み需要があった住宅建設は「増加している」から、「反動もあって、増勢が鈍化している」と19カ月ぶりに下方修正。個人消費は駆け込み需要の本格化で、「一部に」などの表現を削除した。
先行きについては、2月で「駆け込み需要及びその反動が見込まれる」とした部分を、「駆け込み需要の反動が見込まれる」とした以外は引き続き、「景気の回復基調が続くことが期待される」と表現した。
内閣府の西村康稔副大臣は「消費税増税や海外経済などの下ぶれ要因もあり、成長戦略や経済対策をしっかりと実施したい」とコメントした。