日本の本当のお客様は中国ではない 付加価値貿易統計でわかる“真の世界” (4/5ページ)

2014.3.13 06:30

付加価値ベースの貿易統計の考え方

付加価値ベースの貿易統計の考え方【拡大】

 本当の「お客さん」は?

 2000年代以降、輸出入両面で大幅にシェアを伸ばし、09年には米国を抜いて日本の最大輸出相手国となった中国。今年1月には、13年の輸出入総額が前年比7・6%増の4・16兆ドルに達したとする貿易統計を発表した。貿易額で初めて米国を抜いて世界首位に立ったとみられ、世界経済の中でそのプレゼンスはさらに増している。

 だが、付加価値貿易統計でみると、状況はかなり違ってくる。

 09年のデータでみると、従来の輸出総額ベースでは日本の輸出先トップは中国(1255億ドル、24%)で2位が米国(1025億ドル、22%)。だが、付加価値で計算すると、中国への輸出総額は4割以上低下して722億ドル(15%)となる一方、米国は7%増加して1099億ドル(19%)になり、順位は逆転する。3位の順位は変わらない韓国も、シェアは9%から4%にまで低下した。

付加価値で見直せば大幅に変わってくる

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