近畿日本鉄道が3月に運行を始めた観光特急「しまかぜ」。大阪、名古屋から賢島(三重県志摩市)を結ぶこの特急は、ゆったりした革張りのシートなど「贅を尽くした」のが特長で、6月いっぱいは予約でほぼ満席の状態だ。
ただ座席数も運行本数も限られるため、通常の運賃に特別料金が上乗せされるとはいえ、「劇的な増収は見込めない」(関係者)とか。しまかぜの建造費は約37億円。巨費を投じる効果はあるのだろうか-。
「乗ることを目的に」
しまかぜは、シートの前後幅が私鉄最大の125センチとゆったり座れ、展望車両では大きな窓から景色が楽しめる。大阪難波-賢島間の大人運賃は通常の特急が3810円なのに対し、しまかぜは4810円。個室の場合は別途料金が必要になる。