2015.12.2 14:55
スプレー缶を使ったアートを楽しむポルトガルの元気なお年寄りたち。不老や若返りは全人類の夢だ(AP)【拡大】
また、マウスで寿命が40%延びた効果が人間で再現された場合、その寿命が50%も延びる可能性があるという。
「がん克服より大きな恩恵」
リスゴー教授は「20年前まで老化は生物学的な謎だったが、われわれは今、何が起きているかについて理解し始めている」と指摘。「すべてのがんを克服したところで、人間の平均寿命は3年ほど延びるだけだが、老化を遅らせることができれば、(人類に)はるかに大きな恩恵をもたらすだろう」と訴えた。
臨床試験への注目度は高く、アンチエイジング研究分野で名を知られた米イリノイ大学シカゴ校のジェイ・オルシャンスキー博士は欧米メディアに「現代における最も重要な医療行為は、老化の速度を遅くすることだ」と指摘。「われわれはそれが可能であると信じ始めている」と語り、試験の成果に大きな期待を寄せた。