低カロリーで満腹感 日本の風土に根ざした健康食「汁物」で肥満抑制 (1/3ページ)

2015.11.15 07:20

 和食の基本は「一汁三菜」ともいわれるが、食事の際、みそ汁やすまし汁といった汁物をメニューに加えることがメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)や肥満の抑制に効果のある可能性がデータで示された。油脂分の少なさや満腹感をもたらすことなどが要因とみられ、専門家は「日本の風土に根ざした健康食。積極的に取り入れてほしい」と訴えている。(山本雅人)

 食べ過ぎ防ぐ

 汁物を食べる頻度が多い人の方が肥満になりにくいことが示唆されたのは、福島県教育委員会による児童・生徒への食生活アンケートの結果だ。食育の指針作成のための基礎データとして、平成25年(県内の小中学生約2300人対象)と27年(同小学生約2200人対象)の2回実施した。それによると、肥満ではない生徒・児童では、夕食の際、汁物を「食べることが多い」と答えた人と「食べないことが多い」と答えた人の比率はほぼ8対2。それに対し、年齢や性別、身長から設定された標準体重を20%以上超過する肥満傾向の生徒・児童では7対3と、統計学的に有意な差が出た。

 この結果について、調査をとりまとめた同県三春町立三春中学校の栄養教諭、土屋久美さんは「汁物はカロリーが低く、摂取によりおなかが膨れることも大きいのではないか」とみる。汁物の多くが1杯50キロカロリー以下なのに対し、揚げ物などはひと切れで100キロカロリーを上回るものも多く、汁物で満腹感を得ることで、食べ過ぎやカロリーオーバーを防いでいる可能性があるという。

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