≪新五輪エンブレム選考 条件緩和を検討≫
2020年東京五輪・パラリンピック公式エンブレムの白紙撤回決定から一夜明けた2日、大会組織委員会は新たなエンブレムの選考に向けて動きだした。前代未聞の事態を招いた責任を問う声が強まる中、応募資格を限定したことや選考過程がオープンではなかったことへの批判があった反省を踏まえ、より多くのデザイナーに門戸を広げた上で、透明性を確保する募集要項の策定に取り組む。
前回の選考では、亀倉雄策賞など7つの主要デザイン賞のうち2つ以上を受賞した人に応募資格を絞り、国内外からあった104件の応募の中から、佐野研二郎氏の作品を選んだ。
新エンブレムでは、五輪招致の段階で使用して好評だった桜をモチーフにしたロゴが、当時の美大生の作品だったことも考慮し、実績に関わらず平等にチャンスを与える可能性を検討する。
突然の撤回でスポンサー企業への影響も広がり、組織委や日本オリンピック委員会(JOC)は対応に追われた。組織委は事務所受付の壁面に飾っていたエンブレムのパネルを外し、公式ホームページからは削除した。