西川公也(こうや)農林水産相(72)=衆院比例北関東=は23日夕、安倍晋三首相(60)と官邸で会談し、自身が代表を務める自民党支部の政治資金問題の責任を取って辞表を提出した。首相は西川氏の辞任を了承し、後任に自民党農林水産戦略調査会長の林芳正前農水相(54)を充てた。閣僚の辞任は第2次安倍内閣以降では昨年10月の小渕優子前経済産業相、松島みどり前法相に続いて3人目で、昨年12月の第3次政権発足後では初めてとなる。
首相は23日、官邸で記者団に対し「このような形で急な辞任となった。任命責任は私にある。国民におわびしたい」と陳謝した。その上で「しっかりと政策を前に進めていくことで責任を果たしたい。一致団結してとどまることなく前に進んでいきたい」と語った。
政権が最重要課題に掲げる農協改革や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への影響については「後任の林氏は農水相としてTPP交渉に当たり、農協改革は党で西川氏と一体的にやってきた。政策に精通しており、全く遅滞はない」と述べ、否定した。