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ロシア孤立化へ兵糧攻め持久戦 経済制裁検討も欧州内に温度差 (1/3ページ)

2014.3.5 10:30

ウクライナの政権崩壊をめぐる主な動き=2014年2月18日~23日

ウクライナの政権崩壊をめぐる主な動き=2014年2月18日~23日【拡大】

  • ウクライナ海軍、ロシア海軍黒海艦隊(司令部ウクライナ・クリミア自治共和国と特別市セバストポリ)。※「ミリタリー・バランス」2014年版などから。※2014年3月18日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は首都モスクワのクレムリン(大統領府)での演説で、ウクライナ南部クリミア自治共和国と特別市セバストポリのロシア連邦への併合を宣言した。
  • ウクライナ・クリミア自治共和国シンフェロポリ、セバストポリ、ヤルタ

 ロシア軍によるウクライナ南部クリミア自治共和国の掌握が着々と進むなか、米国と欧州連合(EU)はロシアに対する経済制裁を発動する構えだ。軍事衝突だけは何としても回避したいなか、兵糧攻めによる持久戦でロシアを孤立させ、経済的窮地に追い込む戦略だ。だが、ロシアは欧米の撤収要求にもまったく聞く耳を持たず、兵員を増派しクリミア駐留のウクライナ軍司令部などを包囲し投降を迫るなど実効支配を固めつつある。欧州内には経済制裁への温度差もあり、暴走を止める決め手とはなり得ないのが実情だ。

 静かな侵攻で半島掌握

 「現段階で、軍事行動の必要はない」。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(61)は3月4日の記者会見で、武力衝突なきクリミア半島の掌握に自信を示した。自治共和国を併合する可能性について「その必要はない」と否定したが、半島は事実上その支配下に置かれている。

 ロイター通信によると、ウクライナの国境警備当局者は、4日未明までにロシア軍がクリミア半島東端のケルチ海峡の対岸からフェリーを使って兵員の増派を始めたと明らかにした。半島のセバストポリでは、ウクライナ海軍の司令部がロシア軍部隊や親露派自警団に包囲され、投降を迫られている。港内では配下の軍艦2隻がロシア側船舶によって封鎖された。

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