4月に閉館した旧交通科学博物館(大阪市港区)で展示されていた東海道新幹線の「0系」の引っ越しが6日始まった。7日未明には、トレーラーに載せられた0系車両が一般道で旧博物館を後にした。車両を整備した後、平成28年春にオープンする「京都鉄道博物館」(京都市下京区)に来年夏ごろ搬入される。
0系を載せたトレーラーは午前1時ごろ出発。国道43号などをゆっくりと通過し、約10キロ離れた西淀川区の車両整備工場へ。搬送日程は公表されていなかったが、沿道には鉄道ファンらが詰めかけ、珍しい光景を熱心に撮影していた。
JR西日本によると、この車両は昭和39年に製造された第1号編成。JR西広報部鉄道文化グループの藤永晴俊担当課長(52)は「製造から50年たつが、次の50年、未来に残すため、きちんと伝えていくのがわれわれの使命だ」と話した。