理化学研究所などが英科学誌ネイチャーに発表した新型万能細胞「STAP細胞」の論文に不自然な画像があると指摘されている問題で、下村博文文部科学相は11日の閣議後会見で「国内外からの疑義については研究者の方々が自ら払拭してほしい」と述べ、理研が検討している論文の取り下げや再提出などに賛同する考えを示した。
この問題で論文の共著者の若山照彦・山梨大教授は「STAP細胞の存在に確信が持てなくなった」などとして、筆頭著者で理研の小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダーら関係者に論文を撤回するよう打診している。
これに対し下村文科相は、論文の取り下げは「共著者全員が判断すること」としながらも、「STAP細胞そのものが否定されたわけではないと期待をしたい。ぜひ、客観的な調査をして、早期にもう一度、論文を出すよう希望している」と述べた。