小保方さんは諦めなかった。何日も徹夜をして実験を重ね、試行錯誤の末に23年11月、万能性の証明に成功した。若山さんは「絶対に諦めず、徹底的に取り組む粘り強さは普通の研究者とは明らかに異なる。別次元の姿勢だった」と語る。
小保方さんはなぜそこまでできたのか。若山さんは「桁違いの勉強量による幅広い知識に奇抜な発想を加えることで、次から次へと新たな実験アイデアを出せるのだろう」と分析する。
STAP細胞を再生医療に応用するには、ヒトの細胞で作ることが次の課題だ。だが、若山さんは心配していない。「彼女は粘り強い上に科学的センスに優れているので、独創的手法ですぐに作製してしまうのではないか」と笑った。