マルハニチロの子会社の工場で製造された冷凍食品に混入していた農薬「マラチオン」は、有機リン系の殺虫剤の一種だった。
「マラソン」と呼ばれることもあり、見た目は臭みのある黄色っぽい液体。誤って飲み込んだ場合、すぐに尿などから排出されるが、頭痛や下痢、吐き気などを引き起こすことがある。発がん性は確認されていないという。
農林水産消費安全技術センターによると、国内では昭和28年以降、ダニやアブラムシなどの害虫を駆除するための農薬として使われ始めた。海外から収穫後の穀物を船で輸送する際などに使われるケースが多く、輸入することが多いトウモロコシや小麦などから少量が検出される傾向がある。
水に溶けにくく、熱で分解しやすい。人が1日に摂取してもよいとされる量は体重1キログラム当たり0・02ミリグラム。