【電力危機は続く】節電意識、猛暑にかなわず 太陽光発電は限界露呈 九州  (3/3ページ)

2013.7.28 21:28

 さらに、原発長期停止が引き起こす電力不安は、アベノミクスによる景気回復への期待に水を差す。

 九電の供給力から需要を差し引いた余力は51万キロワット。気温が1度上がったり、火力発電所が1基停止したりすれば吹き飛ぶ程度しかない。

 このリスクに備えようと九電は、電気料金を割安にする代わりに、緊急時に節電を要請する「スポット負荷調整契約」や、送電そのものを停止する「随時調整契約」を一部の企業と結んだ。これで40万キロワットの節電が可能とする。

 だが、この一時しのぎの策は、前向きになりつつある経営者心理に、長期にわたってブレーキをかける。

 経団連が4月に公表した「電力問題に関する緊急アンケート」によると、電力の供給不安・節電要請により、今後2~3年の生産活動に悪影響が出るという回答が、製造業で7割にも達した。国内の設備投資を減少させるという回答も3割以上あった。

 緊急の節電要請や送電停止が頻発すれば、電気料金値上げと相まって、九州から製造業が消滅することさえ否定できない。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!