2017.4.6 05:49
ホロレンズを装着し、入学式に臨む新入生=5日午後、東京都港区【拡大】
カドカワが昨年開校したインターネットによる通信制の「N高等学校」が5日、東京・六本木で入学式を開いた。現実の風景の中に立体的な映像が浮かんで見えるMR(複合現実)という技術により、新入生は、実際には会場にいない“来賓”からの祝辞に聞き入った。
新入生は約2000人で、大部分は自宅などから中継を見て参加。来場した60人超は米マイクロソフトが開発したゴーグル型端末「ホロレンズ」を装着して会場でMRを体感した。同校は基本的にネットを通して学習するが、沖縄県うるま市の本校で特別活動を行うほか、今月からは東京・代々木と大阪・心斎橋でプログラミングや大学受験講座、外国語などを通学して学ぶこともできるようになった。入学式では沖縄にいる奥平博一校長の姿をホロレンズを通して、会場内の壇上であいさつしているかのように見るなど、最新技術を積極的に取り入れる同校の教育手法を実感できる趣向がこらされた。
運営する角川ドワンゴ学園の川上量生理事(カドカワ社長)は、「この学校では、時間や空間をネットの技術で乗り越え、制限をなくした。いろんなカリキュラムに挑戦してほしい」と新入生に呼びかけた。