東京五輪に向けて国内観光資源の再開発急げ 乃村、丹青社…空間デザイン会社が自治体と二人三脚 (1/3ページ)

2017.2.10 11:30

乃村工藝社が高山陣屋で行ったプロジェクションマッピングの再現。最先端のディスプレイ技術で地域資源活性化を狙う
乃村工藝社が高山陣屋で行ったプロジェクションマッピングの再現。最先端のディスプレイ技術で地域資源活性化を狙う【拡大】

  • 丹青社では伊勢神宮など各地の伝統や資産を展示してアピールするミュージアム事業を展開
  • 乃村工藝社と組み日南市の活性化を進める=田恭平市長(左から2人目)
  • 太宰府市の取り組みを例に市民遺産を盛り上げようと訴える北海道大学の西山徳明教授

 拡大傾向にある日本国内への観光旅行。2020年の東京五輪・パラリンピック開催に向け、海外からの観光客も増加をたどると見られる中、国内では、地域がそれぞれの魅力をアピールして観光客を呼び込もうとさまざまな施策を打ち出している。大手ディスプレー会社の乃村工藝社(東京都港区)や丹青社(同)では、そうした地域の施策に企画や施行などで協力を始めており、2月上旬に東京都内で開かれたセミナーで携わったプロジェクトの概要や、観光客の誘致に欠かせないことを訴えた。

 商業施設の内装や博物館、博覧会、イベントなどの展示を企画し、施行している総合ディスプレー会社だが、こうした業務を全国各地で手掛ける中で、観光に近い分野の仕事も手掛けるようになっている。乃村工藝社では、京都府の南部で特産のお茶をアピールして、来訪者の増大や産業の振興を目指す「お茶の京都」構想に沿い、今年4月から1年に渡って開かれる「お茶の京都博」をプロデュースしている。

 2月1日から3日まで、東京ビッグサイトで開かれたインバウンドビジネス総合展で行われたセミナー「世界一訪れたくなる日本へ、空間から出来ること」では、乃村工藝社や京都府から関係者が出席して、博覧会を開く意義や、地方が観光客を誘致する上で必要なことを話した。

 乃村工藝社エグゼクティブクリエイティブディレクターで、「お茶の京都」総合プロデューサーを務める鈴木惠千代氏は、宇治茶を飲んで今までになかった味わいを感じ、「これほどまでのお茶を知らなかったのかと恥ずかしい思いをした」と振り返る。ペットボトルなどで身近にある日本茶だが、昔ながらに急須でいれて飲む楽しみと、その味はだんだんと置き去りにされている。「お茶の京都博覧会」では大規模なお茶会を開き、アンテナショップ的な拠点の整備も行って、宇治茶を飲むことで得た自身の感動を大勢に体感してもらう。

「自分たちの町をどうするかは自分たちで決める」

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