セブンはドラッカーの教えを守れるか?
ピーター・ドラッカーは経営にとっての大きな仕事は「イノベーション」と「マーケティング」だと言います。
「イノベーション」は事業そのものや流通、生産プロセスなどを「革新」することです。
一方、「マーケティング」は、自社の強みを活かせるお客さまを特定し、お客さまが求める商品やサービスを提供することですが、キーポイントは「お客さま第一」ということをどれだけ「徹底」できるかだと私は考えています。
セブン&アイホールディングスは今年に入りトップが交代しましたが、同社の動きを見ていると、この「イノベーション」と「マーケティング」についてとても興味深いことがあります。
まず、「イノベーション」についてですが、こちらは、新聞などでも大きく報道されていますが、思い切った改革を行っています。イトーヨーカ堂を中心とするスーパー部門はこのところ不振ですが、不採算店を大幅に削減することを決めています。また、多くの人を驚かせたのは、やはり不振が続く西武、そごうの百貨店部門で、関西地区の3店舗をライバルの阪神、阪急百貨店を有するH2Oに譲渡するとともに資本提携を結ぶと発表したことです。好調のセブン-イレブンのコンビニ事業でもスクラップ・アンド・ビルトを徹底するとのことです。