2016.3.21 08:45
アサヒビールのビール工場内の煮沸釜(同社提供)【拡大】
アサヒビールが、ビール製造の省エネ化に知恵を絞っている。ビール醸造時の煮沸時間を短縮できる独自製法を開発したり、製造工程で冷熱を回収して再利用するシステムを導入したりするなど複数の環境技術を組み合わせて、消費電力や二酸化炭素(CO2)排出量の削減を実現している。
逆転の発想
ビール製造工程における環境技術の代表がPIE煮沸法だ。一般的にビールの製造工程は「仕込み」「発酵」「熟成」「容器への充填(じゅうてん)」の4つ。PIE煮沸法は最初の「仕込み」工程で用いられる環境技術だ。仕込みでは、ビールの原料となる麦芽やホップが持つ臭みを取り除くため、麦汁にホップを加えて煮沸する。しかし、ホップの臭みを取り除くには、麦芽の臭みを取り除くよりも長時間煮沸する必要があった。つまりホップの臭みを取り除くために、煮沸時間が長くなってしまう。
同社によると、麦汁の煮沸はビール工場におけるエネルギー消費量の約4分の1を占めるという。それだけに麦汁の煮沸時間が短縮できれば、省エネ化やコスト削減につながる。