NOxを99%浄化 燃費15%向上
トヨタ自動車が次世代の燃焼技術を取り入れたクリーンディーゼルエンジンを開発し、6月に改良して発売した「ランドクルーザープラド」に国内で初めて搭載した。燃料からエネルギーへの変換効率の指標となる最大熱効率は世界最高レベルの44%を実現し、燃費は従来のディーゼルエンジンから15%向上した。トヨタは新エンジンを2016年末までに年70万基生産して約90カ国・地域に展開し、環境規制への対応を強化する。
プラドに搭載した2.8リットル直噴ターボディーゼルエンジン「1GD-FTV」は、燃焼室内のピストン上部に断熱性、放熱性のいずれも高い膜をコーティング。ガス圧縮時に燃料室内から外に漏れる熱量を最大30%減らすことで、熱効率を大幅に引き上げた。
熱効率上げつつ小型化
また、燃焼室への空気の通り道「ポート」の形状を変更し、流入する空気量を大幅に拡大した。