昭和の風景…百貨店から姿消す遊園地 「定番」からテラスなど新発想に (1/8ページ)

2015.7.3 07:00

近所の公園の感覚で、平日も子供連れのお母さんらが訪れる東急プラザ蒲田の屋上遊園地「かまたえん」=東京都大田区

近所の公園の感覚で、平日も子供連れのお母さんらが訪れる東急プラザ蒲田の屋上遊園地「かまたえん」=東京都大田区【拡大】

  • 戦後再開した松屋浅草店の屋上遊園地。戦後復興のシンボルにもなった=東京都台東区(松屋提供)
  • 百貨店の屋上のイメージを変えた西武池袋本店の「食と緑の空中庭園」=東京都豊島区
  • 「浅草エキミセ」の屋上広場。見晴らしも抜群の観光スポットだ=東京都台東区

【戦後70年】

 東急電鉄やバスをデザインした乗り物を足でこいだり、空気で膨らんだふわふわの雲のようなトランポリンを跳ねたりする子供の歓声が響き、カラフルな観覧車が回る。東急プラザ蒲田(東京都大田区)の屋上「かまたえん」には今も、昭和の時代の屋上遊園地の風景が広がる。

 周辺の商店街に戦後のバラックの面影を残す蒲田駅に、専門店や食品売り場が入る7階建ての東急プラザがオープンしたのは、第2次ベビーブームにさしかかろうとする1968年。ちょうどその世代に生まれた東急プラザ蒲田総支配人の金子滋さん(45)は「百貨店や商業施設の屋上には、当たり前のように遊園地があった時代だった」と説明する。

 3世代の思い出

 初代のお城型観覧車は89年に代替わりし2代目になったが、「当時の若いカップルや親世代、その子、孫まで3世代の思い出が詰まっている」(金子さん)という。金子さんは祖父母が大田区にいて、観覧車にも乗ったはずだが、残念ながら「幼い頃のことで記憶がない」と笑う。

 大衆型の百貨店も含め、屋上に遊園地を残すところは、全国的にもごくわずかだ。「テーマパークなどができ、需要がなくなった」「経営コスト面、安全面から見直しが必要になった」(いずれも都内百貨店)のが主な理由だ。

2014年3月の全面改修工事に合わせ屋上遊園地の閉鎖が決まった

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。